ソチ冬季五輪金メダリストで、大会4連覇を目指す羽生結弦(21=ANA)が転倒にも負けず100点超えの圧巻演技を披露した。

 羽生は演技後ちょっぴり悔しそうな表情を見せながらも、この日転倒したサルコーの助走を振り返り、リンクを指さし確認しながらクイック修正。演技後「正直、悔しい思いでいっぱいですけれど、点数は点数で非常に高い評価をいただいた。しっかり反省点を洗い出していきたい」と唇をかんだ。

 冒頭の4回転サルコーでバランスを崩し転倒したが、続く4回転-3回転トーループのコンビネーションジャンプをきっちり決め、出来映え点で基礎点(14・60点)にプラス3点を上積みし17・60点を稼いで挽回。後半もトリプルアクセルを粘って成功させ、ソツない演技で102・63点を記録した。ソチ五輪のSPでマークした101・45点を上回り、進化の証しを演技で体現してみせた。

 26日のフリー演技に向け、NHK杯、GPファイナルと続けて世界歴代最高得点を塗り替えた羽生の顔つきは一段と引き締まって見えた。

 また、フリー滑走順も決まり羽生は最終24番。宇野は20番、無良は19番、村上は23番、小塚は22番となった。