桐蔭学園WTB宮川翔太(3年)は大学受験を間近に控えながら奮闘したが、涙をのんだ。宮川は全試合に先発出場。50メートル6秒1の快足でサイドを走り抜くも東海大仰星のDFに屈した。

 父がラグビーファンだった影響で、5歳からラグビーを始めた。春先まではレギュラーの座も確実なものではなかったが、地道な努力で花園では先発出場するまでになった。宮川は3年生の登録メンバー10人のうち唯一、一般受験する。他大学から推薦の話しも来ていたが、父の母校である早大への進学を希望。「初めは焦りがあったけど、自分が決めたこと」ときっぱり。今大会期間中も勉強道具を持参。16日に行われるセンター試験に向けて、多い日は5、6時間を勉強時間に充てている。

 ノーサイドの瞬間、涙を抑えることはできなかった。決勝でこそトライはなかったが、今大会2トライをマークし「大歓声の中(トライ)出来たことはうれしかった」と振り返る。宮川は大学進学後もラグビーを続ける予定。花園の悔しさを糧にして、早大の合格切符をつかみ取るつもりだ。