国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は27日、8月に南米初の五輪を開催するリオデジャネイロについて、ブラジルの景気後退や政治の混乱を「危機的な状況」と懸念した上で、大会の成功に期待を示した。表彰式典などで訪問したアテネで語ったと、AP通信などが報じた。

 バッハ会長は中南米での「ジカ熱」の感染拡大や、深刻な不景気で大会の施設整備に影響が出ている現状も憂慮し「大会まで約半年となり最も困難な時期だ」と指摘。その上で「ブラジル国民は人生の喜びやスポーツへの情熱を持って、開会式から世界各国を歓迎してくれるだろう」と述べた。