5日に開幕まで半年となるリオデジャネイロ五輪の組織委員会は2日、記者会見し、リオ市のダニエウ・ソランス保健局長がブラジルなど中南米で拡大し世界保健機関(WHO)が緊急事態を宣言したジカ熱について「五輪開催時の冬場は(ジカ熱を媒介する)蚊が繁殖しにくい。それまでに地道な駆除作業も続ける」と、五輪には影響しないとの考えを示した。

 同保健局長によると五輪のメーン会場となる五輪公園や選手村が位置する市西部バーラ地区には、ジカ熱のウイルスを媒介するとされるネッタイシマカの発生は観測されていないという。「それでも市全域で駆除作戦を続け、万全を期す。終息には時間が必要だが、五輪本番までに事態はかなり改善しているはず」と説明した。

 ジカ熱は知的障害を伴うこともある小頭症との関連が疑われている。組織委の広報担当責任者によると、ジカ熱への懸念を理由とした五輪入場券購入者の払い戻し請求などは起きていない。

 入場券は約750万枚が売れたと発表。サッカー、バスケットボール、バレーボール、陸上とハンドボールに人気が集まっているという。