ラグビーW杯イングランド大会の日本代表FB五郎丸歩(29=ヤマハ発動機)は5日、世界最高峰スーパーラグビー、オーストラリアのレッズに合流するため成田空港内で記者会見に臨んだ。

 初の海外挑戦ということもあり、背水の陣で臨む覚悟を強調した。

 五郎丸 このままヤマハ発動機に残って他のチームにチャレンジしなければ、ポジションは確立した状況になるが、ポジションが確立されていない(レッズに)チャレンジすることは、今後のラグビー人生で大事なことになる。その中で失敗をたくさんしたいと考えている。

 目標についても「まず、ジャージーを着ること」と、控えめ。「皆さんに期待していただいているが、スーパーラグビーは簡単なものじゃない。失敗や苦しい思いをする中で、1日でも早くチームの力になれるよう努力したい。競争は高い壁だと思っている。ジャージーを着られずに帰ってくるシチュエーションもあると思っている。その高い壁は楽しみでもあるし、それを超えた時、ラグビーだけじゃなく1人の人間としても成長できると思う」。

 荷物は子供のおもちゃを含めて大量になったが、楽しみにしていた釣り道具の持参はあきらめた。「そんな暇はないと思って」と、笑った。

 到着した夜に、レッズの練習試合を見て、メンバーと顔を合わせる。第一声を質問されると「(そこはやはり)ハローですか?」と言って笑わせた。8日に予定されているレッズでの入団会見も「日本語でしょ」と、落ち着き払った五郎丸らしくどっしり構える。

 磐田を離れる際には、チームメートと草野球に興じた。「休みの時は草野球です。内容はグダグダ。外野を守ってましたけど、ボールが飛んでこなくて暇でした。ヒットは1本。あれが、壮行試合ですかね」。

 トップリーグの終盤で右手を痛めており、「向こうでメディカルチェックをしっかりした上で、万全な状態で臨みたい」と言った。

 最後に「5月にはサンウルブズとの試合もあります。是非、直行便のカンタス航空でブリスベンに来て、ブリスベンの町を日本人で盛り上げていただきたいです」と、移動をサポートする航空会社の宣伝をしっかりあいさつに盛り込むなど、気配りを見せていた。