世界7位の錦織圭(26=日清食品)が、大会15連勝を飾った。同93位のククシュキン(カザフスタン)を6-2、6-4のストレートで下しベスト4に進出。13年大会からの4連覇に残り2勝と迫った。準決勝では、同58位のクエリー(米国)と対戦する。

 勝利の瞬間、錦織はガッツポーズを繰り出した。下位選手に準々決勝のストレート勝ちは、錦織にとって、当然の結果だ。それでもうれしさがはじけた。「2セットで終われたことが良かった」。第2セットは競り合ったが、ワンチャンスをものにした。

 10日の2回戦では、第2セット5-4リードから、4本のマッチポイントを握りながら、自分のサービスゲームを落とし、もつれた。この日も、第2セット5-4から、2度のブレークポイントを握られた。しかし最後はしのぎ、1度もサービスゲームを落とさず。その喜びは大きかった。

 昨年は、8月の全米1回戦敗退以降、大事なポイントが取れない試合が続いた。勝ってもすっきりしない「もやもやした」感じだったという。今年に入り、しっかりと勝ちきる、以前のプレーが戻ってきた。「第2セットは苦しんだが、サービスに集中した」。

 初優勝した13年以来、3年ぶりに失セット0で4強に勝ち上がった。4連覇に残り2勝だが「勝ちたい気持ちはあるが(重圧は)ない」。今年から球足が遅くなったコートも、ストロークで組み立てる錦織に自信を与えている。

 準決勝では、過去4勝3敗と、競り合いが続くクエリーと対戦だ。昨年も準決勝で対戦し、合計獲得点では2点負けながら、フルセットの辛勝で退けた。「フォアを思い切り打ってくるので、それをさせないようにしたい」。身長198センチのパワープレーヤーを退け、4連覇に王手をかける。