女子決勝は結成6年目のLS北見が、富士急を9-5で下し、初の頂点に立った。9-5で迎えた第10エンド(E)。ハウス(円)に1つだけあったストーンをはじき出すと逆転はなくなり勝利が決まった。4人は氷の上で抱き合って喜んだ後、2階のコーチボックスに手を振るとリザーブの本橋が2度の投げキッスで祝福。優勝を5人で分かち合った。中部電力から加入した藤沢は「チームメートを信じて戦った。胸を張って世界選手権に行きたい」と気持ちを引き締めた。

 「脱・マリリン」がチームを成長させた。10年に「地元・北見のチームで世界へ」を掲げ、本橋が作ったチームだが、今季はその本橋が妊娠、出産で大会に出場できないピンチに陥った。本橋を除く4人は20代前半。これまでチームのことはほとんど本橋が中心になってやってきたが、サード吉田知が「4人で自立を掲げてスタートした」と言うように、立ち居振る舞いから見直すなど、本橋からの脱却を図った。吉田知が「尊敬できる麻里ちゃんの下でプレーしていることで強くなったかな」と話せば、本橋も「4人は成長した」と喜んだ。

 初の日本一になり、3月の世界選手権(カナダ)には日本代表として出場する。18年平昌五輪出場へ、今季と来季の同大会で得られるポイントが大きく影響するだけに、重要な大会となる。吉田知は「ここは通過点。日本代表として責任と誇りを持って戦いたい」と視線はその先を見据えていた。【松末守司】