卓球女子日本代表の福原愛(27=ANA)が、女子力でチームを引っ張る。22日、東京・味の素トレセンで世界選手権団体戦クアラルンプール大会(28日開幕)に向けた練習を公開。自らデザインした新シューズを初披露し、練習後の焼き肉決起集会では「焼き奉行」として振る舞った。今大会では初めて主将を任され、71年名古屋大会以来45年ぶりの金メダル獲得に挑む。

 メンバー最年長の福原が軽快なフットワークで、黙々とボールを打ち続けた。1次リーグ最大のヤマ場となる北朝鮮戦のエースを想定したカット打ち対策を終えると、足元を見つめながら笑顔がはじけた。

 「愛なのでハートが好きなんです」。自らがデザインした世界選手権用の新シューズを初披露した。「人生のラッキーカラー」と言うピンク色に、細かいハートマーク。ラメもキラキラ。ネックレス、ブレスレット、ピアスもハートで統一した。10日前から使用し「このシューズで、最後までベストパフォーマンスを出したい」。結果で先頭を引っ張る意気込みだ。

 国際大会前恒例となった焼き肉決起集会でも中心となった。「私、鍋奉行ならぬ焼き奉行です。そこは絶対に譲りません」。初めは牛タンから。塩系とタレ系を同じ場所で焼くのは厳禁。「ホルモンは表裏8対2の割合」など、こだわりの手腕で仲間を喜ばせた。

 最年少15歳の伊藤からも「何でも話せる存在」と慕われるなど、精神的にも日本の支柱として25日にマレーシア入りする。「リオを見据えても、どんな試合が出来るか楽しみです」と自信の表情を見せた。【鎌田直秀】