30日(日本時間同日深夜)に開幕するフィギュアスケートの世界選手権で2季ぶりの優勝を狙う男子の羽生結弦(ANA)が27日、開催地の米ボストンに到着し「プラン通りにやってこられて、本当にいい状態」と自信を示した。

 4連覇を果たした昨年末の全日本選手権後に意欲を示していた4回転ループを、今大会は跳ばないという。練習では大技を入れたプログラムを通しで滑り、ミスなしで終えることもあるが「プログラムとしてのクオリティーがすごく大事になってきているシーズン」と、王座奪回へ向けて確実性を重視した。

 一方、3連覇を果たした昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルで219・48点の歴代最高得点を出したフリーでは基礎点が1・1倍になる演技後半の4回転-3回転の連続トーループを4回転サルコー-3回転トーループの連続ジャンプに変更し、難易度を上げる構え。大一番へ「しっかり試合に集中して、自分をコントロールできたら」と意気込んだ。

 調整を優先して2月の四大陸選手権を欠場した浅田真央(中京大)は目深に帽子をかぶって到着ゲートを抜け「準備はできていると思う。あとはリンクで練習して、試合に向けて気持ちを高めていけたらいい」と、静かに闘志を燃やした。