リオデジャネイロ五輪の競泳のテスト大会が15日から始まり、市西部バーラ地区の五輪公園に新設された五輪水泳競技場で、選手がプールの感触を確かめた。外壁がないユニークな構造で、国際水連のマルクレスク事務局長は「屋内と屋外の中間。施設内の気温を一定に保てるかが課題だが、今のところ感触はいい」と合格点を与えた。

 約1万世帯分に相当する電力を節約するとして、空調の設備は設けられなかった。プールを囲む観客席を支える資材には会場全体で約1万5000個もの穴が開いており、外気を取り込む工夫をした。ただ、風の量を制御できない難点もあり、昨年12月に視察した日本水連の上野広治強化担当常務理事は「屋根はあるけど(会場の横から)強い風が吹き抜ける。結構寒い」と、選手の調整面に懸念を示した。

 ただ、テスト大会に出場した日本選手はやりにくさは感じなかったようだ。男子バタフライの居相良介(横浜サクラ)は「結構風が入るけど、泳ぐ上では影響ない」と話し、女子自由形の佐藤千夏(スウィン大教)も「日本の会場とは違うけど泳ぎやすい」と好感触のようだった。