2020年東京五輪の追加種目候補として注目が高まるスポーツクライミングのボルダリングのワールドカップ(W杯)が開幕した。日本開催のW杯は7年ぶり。25の国・地域から出場した男女122人が高いレベルの戦いを披露し、満員の会場は熱気に包まれ、大声援が送られた。

 ボルダリングはロープを使わずに突起物が設置された数種類の人工壁を登る種目で、登り切った壁の数を競う。この日は男女の予選が行われ、鍛え抜かれた肉体を駆使してぐいぐいとゴールへ向かう選手の姿に、620人の観衆は感嘆した。

 追加種目が正式に決まる8月の国際オリンピック委員会(IOC)総会へ向けてアピールの場にもなる。決勝が実施される24日も既にチケットは完売しており、女子でW杯総合3連覇を狙う野口啓代選手(26=茨城県連盟)は「たくさんの方の応援を力に優勝したい」と意欲を語った。