34歳の田山寛豪(ひろかつ、NTT東日本・NTT西日本・流通経大職)が1時間55分16秒で優勝し、4大会連続の五輪代表に内定した。

 近年は左アキレスけん痛に苦しみ、報道用の資料にも、国内有力選手の4人に記されていなかった。崖っぷちで1位を勝ち取っての内定に「実力が無かったら、喜んで勝った選手に(リオデジャネイロ五輪に)行ってもらおうと。今までとは違う気持ちだった。でも、やっぱり勝ちたかった」と率直な心境を語った。

 序盤からレースを引っ張る立場ではなかったが、ランで先頭に立った。優勝最有力候補だった細田雄一と競り合い、最後で振り切った。表彰台にはまもなく2歳になる愛娘ひかりちゃんと登壇。「家に帰ったら妻がいて、子どもがいる。娘のためにも」とうれしそうに父親の一面をのぞかせた。