広瀬順子(25=伊藤忠丸紅鉄鋼)が優勝し、憧れの選手について同じ57キロ級で五輪2連覇を目指す松本薫(28=ベネシード)を挙げた。

 広瀬は試合前、かわいらしい顔を思い切りたたいた。両手で頬が赤くなるぐらい何回もビンタした。目つきも徐々に鋭くなり、その姿はまるで“野獣”こと松本をほうふつとさせた。広瀬は「松本さんは階級が同じですし、憧れの選手の1人。試合へ入る前の気持ちの高め方などを見習いたいです」と説明する一方、「特に松本さんを意識しているわけではなく、私なりに緊張をほぐしているだけです」と話した。

 この日の試合では、課題としていた返し技と寝技で1本取った。決勝リーグを3勝してリオ大会の出場権を獲得した。「緊張していて動きが良くなかった。課題は残りましたが、リオ大会までには夫婦で最高の結果を残せるよう頑張ります」。

 男子90キロ級に出場した夫、広瀬悠(はるか、36=同社)も優勝し、夫婦でリオ大会への切符をつかんだ。悠は「夫婦で金メダル獲得」を目標に掲げている。