大激戦となった代表争いを尻目に、エース内村航平(27=コナミスポーツ)は圧倒的な力で8連覇を達成し「(1種目目の)床からリズムに乗れて、満足する演技ができた」と話した。

 平行棒などにミスがあった全日本選手権後は「自分に怒りを覚える」とまで話したが、この日は「全日本の反省が生きた」。五輪用の構成をノーミスでこなして「リオでやっているイメージでできた。リオでは今日以上の演技をしたい」と自信たっぷりに言った。

 初出場した08年北京五輪は「何も分からないから、逆に伸び伸びできた」。エースで迎えた12年ロンドン五輪は「体操人生で1番いい演技をしようと思い、いつも内容を気にするのに結果を求めた。でも、これでは『いつも通り』ではなかった」と話した。3回目となる五輪に向けて「何も考えないで、自信を持って臨みたい」と言った。

 この日、加藤遼平(22=コナミスポーツ)が代表に決まり、残るは3人。最後の選考会となる6月の全日本種目別について「すごい高い難度でやってくる選手もいると思う。でも、代表に入るためでなく、五輪でできる技をやってほしい」と話していた。