日本ラグビー協会は19日、アジア選手権第3戦・韓国戦(21日、韓国)における日本代表の試合登録メンバー23人を発表した。2連勝で迎える一戦に中竹竜二ヘッドコーチ代行は、立命大2年の古川聖人をフランカー、同大2年の安田卓平をWTBで先発起用。両者とも日本代表デビューとなり、関西の新星が桜のジャージーに袖を通すことになった。

 同選手権のメンバーは海外組や、スーパーラグビー・サンウルブズの主力メンバーを除いた若手中心の構成となっている。その中でも初戦となった4月30日の韓国戦を85-0で完封勝利。同戦前にSH内田啓介主将(24=パナソニック)が「2軍と言われている。フル代表という誇りを持って評価を払拭(ふっしょく)しよう」と語りかけた通り、若手選手による底上げが結果に表れている状況だ。

 古川は東福岡3年時に主将として花園制覇に大きく貢献。立命大に進学した昨季は、1年生ながら関西リーグの開幕戦に途中出場した。大学選手権では全3戦で先発。178センチ、81キロと小柄ながら、低いタックルと運動量で名を売ってきた。

 同じく初キャップをつかむ安田は京都・同志社高時代に花園未出場ながら、高校日本代表に選出された。相手の防御を翻弄(ほんろう)するステップが魅力で、昨季の関西リーグ開幕戦から先発出場した。故障の影響でシーズン途中に離脱も、潜在能力は誰もが認めるところだ。

 4月24日に行われた関西ラグビーまつりでは、関西学生代表が43-15で関東大学リーグ戦代表に勝利。「東高西低」の大学ラグビー勢力図が徐々に変化しつつある。2人の代表でのプレーにも注目が集まる。