アメリカンフットボール東日本社会人選手権決勝のパールボウルは、LIXIL対IBMの初対決となった。29日に富士通スタジアム川崎で準決勝があり、LIXILはオービックに21-16で勝利した。第4QにTDパスで逆転されたが、残り38秒にWR前田が74ヤードのパントリターンTDで再逆転。鹿島時代から11度目の進出を決めた。IBMはノジマ相模原に反撃を浴びたが、34-21で逃げ切って初の進出。決勝は6月13日に東京ドームで行われる。

 LIXILは2点リードされて残り1分を切り、オービックをパントに抑えた。QB加藤は「パントリターンの後、30秒でどうFG圏内に持ち込むか考えていた」。そこへ大歓声が起きた。前田が自陣でパントをキャッチすると、右サイドを74ヤードリターンTD。一気に逆転して勝負を決めた。

 「一発を狙っていた。ドンピシャ。相手選手と擦れ違って、捕った瞬間いけると思った」。前田はエースWRだが、この試合の2TDパスは永川だった。「最後まで諦めなかった。WRでは負けたが、チームが勝てて良かった」と満面の笑みを浮かべた。

 森ヘッドコーチも「三十数年でこんな展開初めて」と驚いた。鹿島時代のパールボウルは8勝2敗で最多優勝を誇る。「勝たないと意味がない」と、勢いに乗ってLIXILとして3年目の初優勝を狙う。