7月に世界反ドーピング機関(WADA)の新事務総長に就任するオリビエ・ニグリ氏は20日、ロンドンで取材に応じ、組織再建を目指すロシアの反ドーピング機関がWADAの国際基準を満たすには「最低2年かかる」との見通しを明らかにした。

 ロシア陸上界で発覚した組織的なドーピング問題は他競技に拡大した。WADAは2014年ソチ冬季五輪の検査で浮上した不正疑惑の調査にも乗り出し、7月中に結果を出す。ニグリ氏は「ロシア社会の文化を変える改革が必要で時間がかかる」と述べた。

 また11月までに薬物違反を巡り、内部告発者を保護するシステムを構築する考えを示した。