初の「ベスト4進出」はならなかった。

 美女アスリートとして注目される坂口佳穂(20)と鈴木悠佳子(28=ともにマイナビ)が、田中姿子、藤井桜子組に1-2で敗れ、予選1勝1敗とし準決勝進出を逃した。

 試合後、坂口は力強く唇をかんだ。「フルセット負けが多いので、そこを乗り越えないといけない。正確なトスとメンタルを鍛えて、出直します」。第1戦の勝利後に見せた笑顔がこの日は見られず、目を真っ赤にして取材に対応した。

 今季から結成した“スズカホ”はフルセット負けが多い。この日は第1セットを16-21で落とし、第2セット中盤から攻撃のリズムをつかみ、23-21の激戦で勝利を奪った。最終セットは相手の早い攻撃や、空いたスペースを狙ったフェイントに対応できなかった。左利きの田中の意表を突くスパイクにも翻弄(ほんろう)された。両ペアは頻繁に練習する仲でもあり、互いの対策は十分していた。「ベテランらしく、ボールを落とす場所であったりとテクニックが上でした。私たちも相手を知っていたので、決める時に決められなかったことが弱いところ。そこが敗因です」と坂口は言う。

 “スズカホ”を指導し、北京五輪などでビーチバレー日本代表監督を務めた瀬戸山正二氏は「佳穂がもっと丁寧な優しいトスを上げていれば勝てたかもしれない。1つ1つのプレーを大切に意識する必要がある」と話した。

 同大会はこの日までに全12チームが4ブロックに分かれて総当たりリーグ戦を行った。各ブロックの首位4チームが3日の決勝トーナメントに進出し、準決勝、決勝を行う。