フィギュアスケートの全日本ジュニア強化合宿が29日、愛知県豊田市の中京大アイスアリーナで報道陣に公開され、女子で先日14歳になったばかりの紀平(きひら)梨花(関大ク)が、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を5度も決めた。

 しかも単発で跳ぶだけでなく、3回転トーループを付ける大技の連続技を4度成功。決める度に、リンクサイドから拍手が湧いた。1時間の練習を滑り終えた紀平は「今日はそれほど調子がいいわけではなかったです」と余裕の笑顔をみせた。

 浅田真央の代名詞ともいえるトリプルアクセルは、世界スケート連盟公認大会で浅田、伊藤みどりら女子では6人しか成功したことがない難しい技だ。紀平も試合では決めたことがないが、今月中旬に関大・高槻アリーナで行われたショーで成功。その映像がインスタグラム上で広がり、29日現在で再生回数は1万超。世界中から称賛のコメントが寄せられている。

 今季のジュニアデビュー前から注目を集める状況に紀平は「練習を始めてすぐ(トリプルアクセルを)跳べているからかな」とはにかみながら喜んだ。

 今季のフリーは「ツィガーヌ」。冒頭にトリプルアクセルを組み込む。「余裕があればやっていいと(コーチに)言われています」と状況によっては試合でも3回転半-3回転トーループに挑む。