リオデジャネイロ五輪で日本選手の支援拠点となる「ハイパフォーマンスサポート・センター」が29日、正式にオープンした。国から委託を受けた日本スポーツ振興センター(JSC)が約8億1000万円を投じて設置。広々とした施設に日本食を提供する食堂や疲労回復効果のある炭酸泉のプール、6競技の練習場などを備え、約110人のスタッフが多角的なサポートを展開する。

 五輪では2012年ロンドン大会で「マルチサポートハウス」の名称で初めて設置され、史上最多38個のメダル獲得を後押しした。今回は選手村から車で約30分の距離にある大型施設を借り、スペースを大幅に拡張した。4年前もあった柔道とレスリングの練習場に加え、新たにフェンシング、卓球、テコンドー、ボクシングの練習スペースも確保した。

 選手村からは30分間隔でシャトルバスを走らせる。運営責任者の清水和弘氏は「過去の大会の知見を基に、よりブラッシュアップされた施設ができた。利用される競技団体の皆さんに、まるで日本で調整しているような錯覚に陥ってもらえるとうれしい」と話した。