27日に開幕する社会人アメリカンフットボール「Xリーグ」の、オービック古庄直樹ヘッドコーチ(HC、38)らが19日、地元・千葉の宮本泰介習志野市長(43)に日本一奪還を誓った。

 古庄HC体制となって迎える初めての秋季リーグ。名門UCLAから新QBジェリー・ニューハイゼル(24)も獲得し、3季ぶりの社会人選手権(ジャパンXボウル)、日本選手権(ライスボウル)制覇に燃える。この日、ニューハイゼル、DLケビン・ジャクソン(35)らと同市津田沼の仮庁舎に宮本市長を訪ねた古庄HCは、日本一にかける思いを熱く語った。

 「今季王座奪還を目標に選手にはハードワークを課した。この夏、さらに激しくやって、ようやく自信が持てた」と、チームの仕上がりに自信を見せた古庄HC。同市長から「今回のホームゲーム(9月25日、同市・フロンティアサッカーフィールド)は、LIXIL(リクシル)ディアーズとの戦いで、すごい試合になりそうだが、圧倒的に勝ってもらいたい」と激励され、決意を新たにした。

 LIXILには春のパールボウルトーナメント準決勝で敗れており、そのリベンジがかかる。ただ、その前の今季第1戦(28日、富士通スタジアム川崎)がリーグ戦での最も大きなヤマ。相手のノジマ相模原は米強豪ミシガン大からQBガードナーとWRギャロンのホットラインを補強し、優勝候補1番手との下馬評もある。

 この点について古庄HCは、「どのレベルのアメリカ人が来ても対応できることを証明する。(オービック)シーガルズのディフェンスが日本一強いことを見せる」と早くも勝利宣言した。オービックはこの夏、チーム内で激しいバトルを繰り広げた。「ポジション争い、攻守対決などをやり合った。昨季から変わった(良くなった)選手を上げたらキリがない」と手応え十分さを強調した。

 ディフェンスの要ジャクソンは「我々がしっかりやれば、問題なく勝てる」。期待の新QBニューハイゼルは「ガードナーは高校時代から知っており、興奮している。ハードな練習の成果を見せるチャンスでもあるので楽しみ」と対戦を心待ちにした。

 新オフェンスコーディネーターのダニエル・リンズコーチが「アメリカで誰でも知っている2人とプレーできるのは、高いモチベーションになっている」と表した今のオービック。チーム一丸、ノジマを撃破した勢いで、一気に日本一に返り咲く構えだ。