女子レスリングの吉田沙保里(33)が31日、ちょうど1カ月前に急逝した元横綱千代の富士の先代九重親方(享年61)にリオ五輪の報告をした。

 同五輪の栄和人チームリーダー(56)とともに東京・墨田区の九重部屋を訪れた吉田は「金メダルをとると約束した(先代九重)親方に、銀メダルだけど見せようと思った」と話した。

 2年前に亡くなった父栄勝氏と子どもの頃から大相撲をテレビで見て「私にとってはヒーローだった」。食事やカラオケに行くなど交流が始まり「こんな光栄なことはなかった」と言った。「親方は厳しい方なので『何で金じゃないんだ』と言われそう。でも、優しいから最後には『よく頑張った』とも言ってくれると思う」と話し、部屋の玄関に置かれた等身大のパネルの首に、銀メダルをかけていた。