リオデジャネイロ五輪競泳男子400メートル個人メドレー銅メダリスト瀬戸大也(22=JSS毛呂山)が31日、早大の五輪報告会に出席し、30日に日本水連から発表された「オフ返上」W杯参戦の理由を説明した。

 もともとは9月の国体が終わった後に休暇を取り、旅行を予定していたが、五輪で金に届かず銅メダルに終わったことで考えは一転。日本に帰国した翌日の18日、湯船に入っている時に「早く動きたい。W杯に行こう」と思い立ち、平井ヘッドコーチに直接電話で出場の意向を伝えた。「自分への投資です」と遠征費の自腹も覚悟の上。急きょ9月30日~10月9日のW杯中東シリーズから参戦することとなった。

 4年後の目標は「1個ではなく複数の金メダル」「フェルプスのように別格の存在になる」。思い描く自分になるため、タフなレースを自分に課す。北京、ドバイ、ドーハと2日間ずつ続く中東シリーズでは、それぞれ8種目、2日で16レースをこなしていく予定だ。

 お手本として名を挙げたのは万能型で「鉄の女」と呼ばれる、リオ五輪200、400メートル個人メドレー、100背金メダリストのカティンカ・ホッスー(27=ハンガリー)。「ロンドン五輪後からW杯でよく顔を合わせるようになって。彼女はほぼ全種目のレースに出ているぐらい。大会中に吐いているところを見たこともある。本当に貪欲」。タフにレースをこなし、世界新の金メダルを獲得した姿に、感銘を受けた。

 「ガンガン(試合に)出ていくスタイルでいく」と4年後に向け、瀬戸の「鉄の男」化計画がスタートした。