08年北京五輪ソフトボール金メダリストの上野由岐子投手(34=ビックカメラ高崎)が10日、NEC戦(兵庫・ベイコム野球場)で前人未到の日本リーグ女子通算200勝を達成した。

 王手をかけた5月7日の豊田自動織機戦で左ふくらはぎを負傷。それ以来となるリーグ戦に先発で復帰し、4回3安打1失点で今季3勝目を挙げた。01年の初勝利から16年目で打ち立てた金字塔を「個人というよりもチームのための1勝の積み重ね」と淡々と振り返り、この日は7点を奪った打線に感謝した。

 さらにこの日の5奪三振でリーグ通算1961奪三振とし、スミス(豊田自動織機=08年引退)の最多記録にあと1個と迫った。北京五輪後の燃え尽き症候群、度重なる負傷を克服してつかんだ偉業。ソフトボールが20年東京五輪の追加種目に決まった記念すべき年に、日本の至宝が花を添えた。