関西大学ラグビーの開幕に向けて参加8大学の監督や主将らが12日、大阪市内で会見に臨んだ。前年7位の近大は中島茂総監督(69)がWTB山崎圭介主将(4年)と壇上で掛け合いを披露。集まった参加者に笑いを提供した。

 舞台の主役は譲らなかった。中島総監督は「自虐ネタ」でチームの現状をまくしたてた。昨年は開幕戦で優勝した同大を撃破。しかし、終わってみれば2部との入れ替え戦に回った。

 「昨年は優勝候補の同志社に勝たせてもらって、2戦目で天理大に木っ端みじんにされて、3戦目で(一昨年優勝の)関西学院大を破った。序盤は勝ち越したのに、後は…。近大らしいと言えば、近大らしかった」

 その反省から今年は…。

 「フィジカルや、フィットネスの強化をやってきたけれど、夏合宿では関東の(大学リーグ戦)2部に落ちた専大に惨敗(5-57)。やってみないと分からないのが近大の特徴ですわ。大ざっぱ。ハードな練習をしていないってことですよね? キャプテン?」

 これには隣の山崎主将も返答に困った。

 「はい…」

 中島総監督はさらにたたみかける。

 「キャプテンであろうが、(先発を)落とすって言っていますよね?」

 山崎主将はここでも「はい…」とうなずくしかなかった。

 だが、ネガティブな話ばかりではない。最後は中島総監督らしく、本気か冗談か分からない言葉で締めた。

 「存在感のないチームなので『ここに勝ったら記事が大きくなるだろうな…』というように考えておきます」。

 これには他チームの指揮官や主将も苦笑い。山崎は中島総監督の言葉を受け「監督さんが言っているように、まずは(個人的に)全試合出場したい。チームとしても凡プレーがなければ、ノリのいい、勢いのあるラグビーができる。自分たちがやってきたことを出したい」と意気込んだ。近大は25日、立命大との開幕戦(午後6時45分、鶴見緑地)に臨む。