日本がダブルスでウクライナにストレート勝ちし、第1日のシングルスから3連勝してワールドグループ(WG)残留を決めた。


 第1日のシングルス2試合でダニエル太郎、西岡良仁が勝利し残留へ王手を懸けていた日本は、第2日のダブルスで錦織圭、杉田祐一組がスミルノフ、スタホフスキー組に6-3、6-0、6-3で圧勝した。当初はカレニチェンコが出場予定だったが、スミルノフに変更された。サウスポーのスミルノフは第1日のシングルスでダニエル太郎と対戦予定だったが、体調不良でスタホフスキーに変更されていた。


インタビューで笑顔を見せる錦織圭、右は杉田祐一(撮影・渦原淳)
インタビューで笑顔を見せる錦織圭、右は杉田祐一(撮影・渦原淳)

 第1セット第3ゲームで錦織の絶妙のロブが決まり先にブレーク。すぐにブレークバックされたが、終盤で錦織のリターンの脅威からか相手がダブルフォールトで自滅し3ゲームを連取して第1セットを奪うと、第2セットは杉田のプレーもさえ6-0と圧倒。第3セットはブレーク合戦となったが、勢いに乗った日本が第6ゲームから4ゲームを連取。錦織がネット際まで猛ダッシュして拾ったプレーには、対峙するスタホフスキーがおじぎしてその動きに敬意を表するなど、寄せ付けない強さを見せつけて勝利をものにした。


 錦織はコート上でのインタビューに答え「チームが勝ててうれしい。ダブルスは2人とも良かった。出だしは慣れない部分もあったが、2人とも初めて組んだのにいいプレーが出来て最高にうれしい」とこの日の試合を振り返った。残留を決めたことについては「3-0で勝つなんて久しぶり。若手2人が勝ってダブルスにつなげてくれた。でも、最後に勝った人が一番」と笑いを誘った。


チームメートと喜びあう錦織圭(左から3人目)と杉田祐一(同2人目)(撮影・渦原淳)
チームメートと喜びあう錦織圭(左から3人目)と杉田祐一(同2人目)(撮影・渦原淳)

 ※選手名の後の( )はシングルスの世界ランキング


第2日=17日午前11時開始

 

<第1試合>


錦 織(5)杉 田(98)36-3
6-0
6-3

0スミルノフ(321)スタホフスキー(105)

※ダブルスランキングは錦織818位、杉田640位、スミルノフ1118位、スタホフスキー344位



第3セット、リードを奪いガッッツポーズの錦織圭。手前は杉田祐一、右は植田実監督(撮影・渦原淳)
第3セット、リードを奪いガッッツポーズの錦織圭。手前は杉田祐一、右は植田実監督(撮影・渦原淳)

 

【注】○はキープ、●はブレーク、Tはタイブレーク

 

◆第3セット


   101112
日 本       6
ウクラ          3

 

▼第9ゲーム 錦織のサーブ。錦織のファーストから杉田のボレーで15-15。サービスポイントで30-15。杉田がボディーへの打球を巧みに返しダブルのマッチポイント。最後は錦織のファーストをスミルノフが大きくアウトし日本がキープして第3セットも奪い、ストレートで勝利。ワールドグループ残留を決めた

▼第8ゲーム スミルノフのサーブ。ネット際へのボールへ錦織が猛ダッシュして拾い0-15。対峙するスタホフスキーはおじぎしてその動きに敬意を表した。トリプルのブレークチャンスを得て、1本返された15-40からスミルノフのバックがネットにかかり日本がブレーク

▼第7ゲーム 杉田のサーブ。杉田のファーストからの錦織のボレーが決まり30-0。30-15からサービスポイントで40-15。40-30からサービスポイントで日本がキープ

▼第6ゲーム スタホフスキーのサーブ。ダブルフォールトで日本がポイント先行。杉田がボレーを決めて0-30。15-30から錦織がセンターへのサーブを返せず30-30。スタホフスキーのバックがアウトし日本にブレークチャンス。ラリーから最後は杉田がスマッシュを決めて日本がブレーク

▼第5ゲーム 錦織のサーブ。錦織が深いリターンを返せず0-15も、ジャックナイフを決めて15-15。杉田のボレーがネットにかかり15-30。続いて杉田のボレーがアウトしダブルのブレークピンチ。杉田がダウンザラインをとらえきれずウクライナがブレーク

▼第4ゲーム スミルノフのサーブ。スミルノフのボレーがアウトし日本がポイント先行。錦織がバックのダウンザラインを決めて0-30。スミルノフのフォアのクロスがジャストアウトし、トリプルのブレークチャンス。15-40からスミルノフのバックがネットにかかり日本がブレークバック

▼第3ゲーム 杉田のサーブ。杉田のアングルショットで30-15。連続ダブルフォールトで30-40とブレークピンチ。スミルノフのボレーが決まりウクライナがブレーク

▼第2ゲーム スタホフスキーのサーブ。30-15から錦織のバックがネットにかかり40-15。最後はエースでウクライナがキープ

▼第1ゲーム 錦織のサーブ。杉田のボレーが決まりポイント先行。30-15からスミルノフのボレーミスで40-15となり、最後は杉田のスマッシュで日本がキープし11ゲーム連取

 

◆第2セット


   101112
日 本       6
ウクラ             0

 

▼第7ゲーム スミルノフのサーブ。スタホフスキーのボレーミスで日本がポイント先行。杉田のリターンをスミルノフが返せずトリプルのセットポイント。エースで15-40。ロブを越されて30-40。杉田がネットボールを巧みに返すなど粘り勝ち日本がブレークして第2セットも連取

▼第5ゲーム 杉田のサーブ。サーブがさえ危なげなく日本がキープ

▼第4ゲーム スタホフスキーのサーブ。錦織のセンターを抜くパッシングでポイント先行。相手ミスで0-30。15-30からスタホフスキーのフォアがアウトしブレークチャンス。錦織が甘いリターンをたたいて日本がブレークし8ゲーム連取

▼第3ゲーム 錦織のサーブ。杉田のボレーがアウトし15-30。Iフォーメーションからサーブポイントを奪い30-30。ダブルフォールトでブレークピンチ。錦織のバックボレーが決まりジュース。錦織のフォアがアウトし再びブレークピンチも、杉田のスマッシュでジュース。錦織のサーブがさえ日本がキープ

▼第2ゲーム スミルノフのサーブ。杉田のアングルショットが決まりポイント先行。さらに強烈なフォアで0-30。30-30と巻き返されるが、杉田のバックのリターンエースでブレークチャンス。錦織側へのダブルフォールトで日本がブレーク

▼第1ゲーム 杉田のサーブ。連係ミスで15-30も、杉田がフォアのウイナーで30-30と巻き返す。40-30から杉田のフォアがアウトしジュース。2度目のジュースで錦織のスマッシュ、杉田のサービスポイントで日本がキープ

 

◆第1セット


   101112
日 本       6
ウクラ          3

 

▼第9ゲーム スタホフスキーのサーブ。連続のダブルフォールトで30-30。杉田がセカンドをたたくバックのリターンエースでブレークチャンス。杉田のボレーが決まり日本がブレークして第1セットを先取

▼第8ゲーム 錦織のサーブ。危なげなく日本がラブゲームでキープ

▼第7ゲーム スミルノフのサーブ。錦織側へのダブルフォールトで15-15。杉田のフォアがネットインし15-30。杉田の強烈なフォアでブレークチャンス。杉田側へのダブルフォールトで日本がブレーク

▼第6ゲーム 杉田のサーブ。杉田のサーブがさえ日本がキープ

▼第5ゲーム スタホフスキーのサーブ。エースでポイント先行もダブルフォールトで30-30。スミルノフのボレーがネットにかかりブレークチャンス。サービスポイントでジュース。3度目のジュースで、Iフォーメーションからのサーブを錦織のリターンがネットにかかりウクライナがキープ

▼第4ゲーム 錦織のサーブ。リターンエースでポイントを先行されたが、錦織の力強いストロークで巻き返し。30-30から錦織のボレーがネットにかかりブレークピンチ。錦織のフォアがアウトしウクライナがブレークバック

▼第3ゲーム スミルノフのサーブ。錦織がリターンエースを決め、続けてスマッシュも決めてブレークポイント。ジュースに粘られるが、杉田のボレーでアドバンテージ。錦織が絶妙のロブを決めて日本がブレーク

▼第2ゲーム 杉田のサーブ。杉田にミスも、パッシングを決め30-30。40-30から相手ミスで日本がキープ

▼第1ゲーム スタホフスキーのサーブ。スミルノフのボレーが決まりウクライナがラブゲームでキープ