世界反ドーピング機関(WADA)は23日、ロシアのハッカー集団がリオデジャネイロ五輪に関わる選手の医学的情報などをインターネット上に流出させた問題で、新たに米国、カナダ、英国など13カ国41選手の情報が漏れたと発表した。

 サイトで公表された情報には、リオ五輪柔道女子57キロ級銅メダルの松本薫選手(ベネシード)の名前が含まれている。

 けがや病気の治療のため選手が使用する薬を事前申請する「TUE(治療目的の特例措置)」に関する情報で、ロンドン五輪金メダルの松本選手は2007年10月から約1カ月間、ステロイドの一種で炎症を抑える作用がある薬として治療に使われる禁止薬物デキサメタゾンの処置が許可されている。日本選手のデータが漏れたのは初めて。

 海外勢ではリオ五輪自転車男子個人ロードタイムトライアルで金メダルのファビアン・カンチェラーラ選手(スイス)や同五輪男子マラソン銅メダルのゲーリン・ラップ選手(米国)らの情報も掲載された。