今季から2年ぶりに現役復帰した元日本代表で横浜の竹田謙(37)は、開幕戦を白星で飾ることはできなかった。

 ベンチスタートの竹田は第1Q9分に途中出場した。久しぶりのコートにも「全然緊張しなかった」と言う通り、交代直後に早々と2点シュートを決めた。その後、一進一退の展開で迎えた第3Q終盤。重要なフリースローを落ち着いて2本とも決めた。だが、第4Q後半に点差を広げられ、Bリーグ初戦は黒星スタートとなった。

 元日本代表として東アジア選手権準優勝に貢献した。14年に栃木で引退した後、女子バスケリーグのデンソーアイリスでアシスタントコーチを務めた。現役復帰の経緯について問われると「女子選手を見ていてやりたくなった」。横浜からは当初、アシスタントコーチとして要請されたが、自ら選手として売りに出た。コーチ経験を経て「みんながやりやすいかなと考えるようになった」とプレーに変化が出たという。

 青木勇人HCは新潟時代のチームメート。去年から同じ指導者として連絡を取り合っていた。「今年もその延長でコーチを助けになるような動きができればいい」と、自身の役割を理解する。

 復帰後は「不安もあった」が、その不安をかき消すことを心がけて練習に励んできた。「前の自分のことは気にしないで、今できることをやろうと思う」と焦りはない。初戦を終えて「チームに迷惑をかけないように試しながらプレーする必要があると思った」と振り返った。ただ、「チームの仕上がりはまだ30%。これからの伸びしろに期待して過ごしたい」と次戦を見据えていた。