Bリーグ新潟は29日、ホーム開幕カードの渋谷戦(10月1、2日・アオーレ長岡)に向けた練習を試合会場のアオーレ長岡で行った。好調を維持しているSG佐藤優樹(29)がホーム戦勝利のキーマンだ。第1節アウェー富山戦(24、25日)では、2戦目にチームの日本人選手最多の14得点を挙げてBリーグ初勝利に貢献した。向上している得点力をホームの観客の前で披露する。

 佐藤優の野太い腕から放たれたボールが、リングを捉える。全体練習終了後、シュート練習を30分以上、黙々とこなした。開幕前から行っている自主トレを、ホームのオープニング前も変わらずに続ける。

 「渋谷は強い。守備のプレッシャーがすごい」。渋谷戦はチームにとって初の旧NBL勢との対戦。開幕2連勝で乗り込んでくる相手のプレーを、佐藤優はビデオを見て頭にたたき込んだ。「ボールを強く保持して、しっかりプレーしなければ」。練習でのシュート1本も、しっかりとボールを持って放つ。「やはり、ここ(アオーレ長岡)で負けるわけにはいかない。たくさんのお客さんの後押しがある。幸せですよ」。5000人近い集客が予想される会場の雰囲気をイメージし、気持ちを高ぶらせた。

 活躍する手ごたえは、富山戦で感じ取った。第2戦、3点シュート2本を含む14得点。アシスト3はCダバンテ・ガードナー(25)と並んでチーム2番目。「富山戦の優樹はアタックに関しては100点満点。気持ちも入っている」。庄司和広監督(42)は絶賛する。「迷わず打とうと思っていた。これを継続しなければならない」。佐藤優は好感触を得ながらも、気持ちを引き締める。

 昨季までは、体とリングが正対するように意識してシュート体勢を作っていた。今季は形を考えすぎず、自然に打つことを心がけている。その結果、リングに対して、体は左斜め向きに。右腕で押し出しやすいフォームになり、富山戦での好結果につながった。その真価も渋谷戦で問われる。好調な分、相手のマークが厳しくなることは覚悟の上。「攻撃も守備も食らいついていきたい」。がむしゃらにホーム戦勝利をつかみにいく。【斎藤慎一郎】