2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は30日、競技会場を抜本的に見直すとした東京都の調査チームの提案で、大会の開催経費が3兆円を超える可能性が指摘されたことについて「膨らむのは組織委の責任という意見があるが、そもそも(7340億円と試算した)立候補ファイルは都と招致委が作成したものだ」と反論した。

 立候補ファイルでの建設費は本体工事費のみで設計や撤去作業代は含まれず「全体の6割程度しか計上されていない」と指摘。セキュリティー対策や追加種目実施にかかる費用も算定されていないため、立候補ファイルと「比較する意味は全くない」とした。

 ボートとカヌー・スプリントの会場「海の森水上競技場」を選定したのも都だと強調し、整備費491億円には都民が大会後に公園として利用するための経費も含まれており、実質的な五輪経費は98億円と説明した。