ショートプログラム(SP)首位の本田太一(18=大阪・関大高)が“本田家フィーバー”のトリを飾った。フリー105・89点の合計161・26点で3位に入り、西日本選手権(28~30日、京都アクアリーナ)進出を決めた。これでジュニア女子準優勝の次女真凜(15=大阪・関大中)、ジュニアの下の世代にあたるノービスA3位の三女望結(12)ノービスB優勝の四女紗来(さら、9=ともに京都醍醐FSC)ときょうだい4人全員の表彰台が実現した。

 3人の妹に負けられなかった。太一は「疲れてきつかったです」と漏らしながらも、なんとか最後のジャンプまで跳びきった。得点は思うように伸びない。だが、受験勉強に重きを置く中での結果に「その割には良かった」。観客席で見守った3人の妹の声援を受け「4人とも表彰台に乗れて良かった」と笑みがこぼれた。

 兄は妹をこう評す。「一番、紗来がすごいと思っています。紗来が一番ジャンプの才能がある。望結は女優をやりながらきついスケジュールで頑張っている。その表現力は見習いたい」。その上で「真凜は、まあ、特にないです…」とオチをつけ笑いを誘った。最後は「(真凜は)すごいけれど…。今までは大きな大会に弱かったけれど、最近は成長している」と優しくフォロー。家族の仲の良さをにじませた。

 三女望結、四女紗来は今回の結果で全日本ノービス選手権(21~23日、兵庫・尼崎スポーツの森)出場が決定。西日本選手権に臨む次女真凜もジュニア世界屈指の実力があり、全日本ジュニア選手権進出が有力視される。その状況に太一も「すごく厳しい戦いになるけれど、演じきって、少しの可能性にかけたい」と全国行きを意識。来春進む大学では経済学を学ぶ志を持ち「将来就きたい仕事がある」と受験勉強での努力も継続する。太一は太一らしく、フィギュアに向き合う。