男子のBリーグ新潟はB1中地区首位の三遠を延長の末、93-86で破り、連敗を3で止めた。81-81から、PFクリント・チャップマン(27)の3連続得点で6点を挙げて引き離した。

 PFチャップマンが観客の声援を一身に受けとめた。延長の残り50秒、ミドルシュートを決めて87-83とした直後だ。勝利を確信した大歓声に応えるように、両手を広げてあおった。

 75-75で5分間の延長に突入。1つのプレーが流れを左右する状況でも、冷静だった。「ミドルシュートは得意。延長に入ってからはボールをより大切に扱おうと思った」。残り2分10秒、81-81の場面で自身の延長最初のシュートをミドルで決める。続けざまのミドルで85-81。その後、2点を返された後に87得点目もミドルで記録。同点から約1分20秒間、ウイニングショットの連発で勝ち越しから引き離すシーンを演じた。

 第4クオーター(Q)で10点リードしながら逆転負けした前日15日の試合後、庄司和広監督(42)と話し合った。同監督からはリバウンドと守備の強化を求められた。同時に「監督もチームの一員として戦おう」と腹を割って伝えた。「自分だけでなくチーム全体が共通意識を持って戦えた」。不完全燃焼だった敗戦のショックを払拭(ふっしょく)し、自身に期待されているリング下の攻防に尽力した。

 ホームでの今季2勝目は中地区首位に土をつける貴重な白星。「ここからは連勝するよ」。チャップマンはチーム全員の思いを口にした。【斎藤慎一郎】