ラグビー神戸製鋼ゼネラルマネジャー(GM)平尾誠二氏の死去から一夜明けた21日、チームは22日のトップリーグ、ホンダ戦(鈴鹿)に向けて神戸市内のグラウンドで約30分の調整を行った。

 フランカー橋本大輝主将(29)を中心に戦術などを確認。橋本大は「みんな今はショックを受けていて、チームとしての雰囲気は静か。それでもラグビーの練習が始まれば切り替えた」。特別な試合を前に「試合に集中するというのは(平尾氏の)教えでもあった。特別なことをせずに、自分たちのラグビーで戦いたい」と気持ちを集中させた。

 前日20日には午後のミーティングで黙とうを実施。試合前日のこの日はいつも通りの流れで、それぞれが平尾氏への思いをかみしめた。京都・伏見工の後輩にあたり、ホンダ戦に先発するロックの清水佑(30)は「平尾さんのアドバイスが胸に残ってる。『無意識の意識』という言葉。しんどい時に体を動かしたい。勝ちたい」と言葉に力を込めた。

 昨季の右膝前十字靱帯(じんたい)断裂から復帰し、今季初のメンバー入りとなったWTB大橋由和(32)は「平尾さんに『足遅いな』『キック下手だな』と言われてきていたけれど、人づてに褒めてくださっているのを聞くとすごくうれしかった。派手なプレーはできないけれど、できることを精いっぱいやろうと思います」と同大の後輩として決意。平尾氏の思いを胸に6連勝を狙う。