男子プロバスケットボールBリーグの三遠は22~23日、浜松アリーナでSR渋谷と対戦する。静岡県初開催のBリーグ公式戦となる。今季新加入のSF鹿野洵生(28)は大学卒業後、SR渋谷の前身となる日立で4季プレー。“古巣”に2連勝し、首位キープを狙う。

 Bリーグ1部のプレーを希望し、三遠に移籍した。日立在籍時、一緒にプレーした満原優樹(26)、広瀬健太(31)の日本代表組、公私ともに交流の深い伊藤駿(26)も残る。「当時とは別のチームですが、その中でも残っている選手と再会出来るのは楽しみです。つくばにいた2年前は大敗したので、今度は勝ちたいです」と燃えている。

 日立では「1選手」の意識が強かった。エースや外国人選手にパスを供給し、黒子に徹していた。ところが3年目に入ると「自分でなくても出来るのでは」と自らの“存在価値”を自問自答。社員の地位を捨て、日立を退社という結論に達し、プロの世界に飛び込んだ。「日立での日々は今の自分に欠かせない経験だった。積極的にシュートを狙い、当時とは違うプレーを見せたい」。成長した「証し」を示す。【大野祥一】