世界5位の錦織圭(26=日清食品)が、わずか2週間で、自己最高タイの4位復帰を決めた。同38位のロレンツィ(イタリア)にてこずりながらも7-6、6-2のストレートで勝ち、31日に発表の最新世界ランキングで4位に浮上することが確定した。錦織は10日の週に1週間だけ、約1年1カ月ぶりに4位に返り咲いていた。

 錦織が4位復帰のチャンスをしっかりとものにした。ライバルで4位のラオニッチ(カナダ)が、今大会で初戦敗退。得点を伸ばせないスキを突き、しっかりと勝利を上積みした。優勝しても自己最高の3位はないが、上位進出でできるだけラオニッチとの差を広げたい。

 1回戦後に今大会について「球が重く、球足も遅いコートなので、タイミングが取りづらい」と、やりにくさを口にした。この日のロレンツィ戦も、速い展開で勝負したかったが、球を待ちきれずにミスが出た。ただ、サーブは好調で第1セットはブレークポイントを与えず。タイブレークでものにすると、そのまま勝ちにつなげた。

 ツアーも今週を入れて今年は残り3週。トップ選手の疲れもピークに近く、今大会も1回戦で8人のシードのうち、3人が姿を消した。その中「少しでも上位に行きたい」と、今季ツアー2勝目と4位確保に錦織がひた走る。