短水路(25メートルプール)で争う競泳のW杯第8戦東京大会最終日は26日、東京辰巳国際水泳場で行われ、女子200メートル平泳ぎでリオデジャネイロ五輪金メダルの金藤理絵(28=Jaked)が2分16秒75で優勝した。レース後は自身の日本記録に約1秒及ばなかったことで悔し涙を流した。進退は年内に決めるが、衰えぬ闘争心に、現役続行の可能性が高まった。

 レース後、金藤は同じ日本代表の松本と抱き合って涙を流した。進退の結論によっては最後のレースかもしれない。水泳人生の感慨にふけった涙かと思いきや、本人は「悔しかった。(自分の)日本記録に1秒遅い」と闘争心をあふれさせた。

 リオが最後の五輪と決めている。年齢と体力面で4年後の東京大会は考えられない。一方で、五輪後のW杯では中東、アジアシリーズで3度も日本記録を更新するなど、選手として充実期を迎えている。来夏には世界選手権(ハンガリー)が控える。世界新記録の可能性も十分あるだけに、本人は今大会後、慎重に進退の判断をする。

 ただ最後となるかもしれないレース後に悔し涙を流した。「遅くて悔しい気持ちが先に出た。やるのかなと思ったりもします」。心身ともに限界に達していないことは間違いない。