リオデジャネイロ五輪柔道男子90キロ級金メダリストのベイカー茉秋(22=東海大)が衣料品ブランド「トミー ヒルフィガー」と契約を結ぶことになった。期間は来年3月までで、各種媒体出演時に商品やブランドの紹介をする。世界的企業の同社が日本のアスリートと契約するのは初となる。

 柔道スタイルや言動などから「新種」とされるニュースターらしく、従来の柔道家の枠を超えた契約が結ばれる。1985年に創設された同社は、90カ国以上で店舗展開があり、1万7000人を超える従業員を有するグローバル企業。日本でも多くの店舗がある。同社は「リオデジャネイロ五輪で活躍されたメダリストの中でも、特に弊社の洋服の魅力を最大限に引き出して着こなしていただけると確信したからです」と契約理由を説明。ターゲットにする全世界のミレニアル世代(00年代に成人あるいは社会人になる世代)への橋渡し役として期待する。

 今月14日には同社のイベントで、スーパーモデルのジジ・ハディットのエスコート役を務め、イケメン顔と鍛え上げられた肉体で、さっそく同社の衣服をアピール。世界的にはテニス選手で4大大会14勝を誇るナダル(スペイン)とも契約を結んだ実績を持つ同社だけに、さらなる「新種」らしい活躍にも注目が集まりそうだ。

 ◆ベイカー茉秋(ましゅう)1994年(平6)9月25日、東京都生まれ。千葉・東海大浦安高3年時に高校3冠、公式戦46戦連続一本勝ち。13年に東海大に進学し、15年世界選手権3位。178センチ、90キロ。父は米国人。来年4月から日本中央競馬会に所属予定。

 ◆トミー ヒルフィガー デザイナーのトミー・ヒルフィガー氏が85年に自らの名を冠して創設したブランド。コンセプトは「クラシック、クール、アメリカンなアパレル」。日本進出は96年から。13年の全世界の売上高は64億ドル(約6400億円)。