小川ジュニアが負けた。10月の全日本学生体重別選手権で2連覇を達成し、バロセロナ五輪柔道男子100キロ超級で銀メダルを獲得した、小川直也氏の長男雄勢(20=明大)が3回戦で敗退した。

 佐藤和哉(21=日大)の左奥袖をつかみ、相手を引きつけて攻める。直也氏の現役時代をほうふつとさせる柔道スタイルの雄勢は、延長戦の末、指導を取られ敗れた。「自分にとって勉強になりました。相手も研究している中で負けてしまった。また、来年頑張ります」。試合後、淡々と言葉少なく、自身にいらだっている様子を見せて、ミックスゾーン(取材エリア)を後にした。

 身長190センチ、体重135キロの体格は父親譲り。父と同じ道で世界を目指すために、同じ明大へ進学した。昨年の世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得するなど、才能の片りんを見せ、今大会も期待されていた。20年東京五輪での「金メダル獲得」を目標とし、父親超えを目指している。