世界ランキング5位の錦織圭(日清食品)が、初戦で同3位のスタン・バブリンカ(スイス)を6-2、6-3で下した。

 前に出てネットを取り、ボレーを決めるなど積極的な試合運びを見せた錦織は「なるべく速いプレーを心がけた。時間を持ってプレーさせると強い相手だし」と振り返った。

 さらに、チャレンジした微妙な判定がことごとく錦織のポイントとなり、勢いもついた。

 「チャンジ成功? たまたま。こうやってチャンレンジして自分に有利に事が進んで。運が傾いていた。全体的にいいプレーで終われた。次につながる。コートもちょっと遅めで(自分に)合っている。ラリーが長くなることが多いので自分で仕掛けて攻撃できるようにしたい。世界4位、3位に行きたい。ランキングを上げたい」。2勝で4強進出なら、年末最終ランクで自身最高の4位以内、さらには3位浮上の可能性もある。錦織が2016年の締めにさらなる高みをターゲットに定めた。

 3年連続出場となった錦織は、9月の全米オープン覇者バブリンカに準決勝で逆転負けを喫しており、この日の勝利で見事にリベンジ。対戦成績を3勝4敗とした。

 今大会は、1次リーグ4選手が2組に分かれ総当たりで争われ、各組から上位2人が準決勝に進出する。