京産大が開幕2連敗からの4連勝で、3位での大学選手権出場を決めた。前半3分にラインアウトからのモールで先制トライを奪うと、計10トライで圧倒。指導44年目の大西健監督(66)は「過去に大畑(大介氏)ら素材はすごい選手がいたが、全員の力で戦うという意味では(今年が)傑出している。関東の人たちにこのラグビーを見てほしい」と4大会連続30度目の全国切符を喜んだ。

 勝者が大学選手権に進む3勝2敗同士の大一番を制した。京産大は前半だけで31得点。スタンドに駆けつけた15年W杯イングランド大会日本代表伊藤鐘史(神戸製鋼)らOBの前で、伝統の強力FWはモールやスクラムで相手を押し込み、BKもグラウンドを縦横無尽に走り回った。フランカー真野拓也主将(4年)は「初戦、第2戦で(同大、天理大に)負けた後、1つも負けられない試合が続いていた。負けた分を取り返すために、1点差でも勝とうと言ってきた」と笑顔を見せた。

 チーム発足時の目標は関西制覇と大学選手権での勝利。真野は「関西制覇はできなかったので、大学選手権の方は成し遂げたい」と意気込む。昨季は明大、立命大、流通経大に敗れ、勝利ならず。トーナメント制になる全国の舞台で、持ち前の団結力を発揮する。