柔道女子日本代表の増地克之監督(46)が30日、東京・講道館で行われた「グランドスラム東京」(12月2~4日、東京体育館)の代表合宿で、リオデジャネイロ五輪柔道女子70キロ級金メダルの田知本遥(26=ALSOK)が来秋にも復帰することを明らかにした。

 田知本はリオ五輪では女子柔道で唯一の金メダルを獲得した。その後は、復帰期限を定めずに「無期限の休養」としていたが、24日、増地監督へ1年間の休養を報告したという。増地監督は「リオ五輪後はいろいろな行事もあって、練習も出来ず、本人も迷っていたようだ。最近、柔道着を着て、畳の上に上がったとのことで、柔道をしたいという気持ちが湧いてきたのでは。他の選手にとっても(田知本の復帰は)『負けられない』という気持ちになって、良い相乗効果になると思う」と話した。

 田知本は、強化指定選手からは外さず、来年11月の講道館杯からの復帰を目指しているという。

 この日は女子代表の練習が公開された。リオ五輪48キロ級銅メダルの近藤亜美(21)や78キロ超級銅メダルの山部佳苗(26)らも参加。約4カ月ぶりとなる国内唯一の国際大会に向けて、足技や投げ技などの動きを確認していた。練習後、近藤は「今から、いちごのかき氷を食べに行きます。早く試合がしたいです」とリラックスした表情を見せた。

 グランドスラム東京には、リオ五輪52キロ級銅メダルの中村美里(27)は無期限の休養、57キロ級銅メダルの松本薫(29)は1年間の休養を理由に欠場する。