天理大が後半に4トライで前年度王者を引き離し、4年ぶり8度目の優勝を決めた。プロップの山口知貴主将(4年)は「試合前に先のことは考えず、目の前の同志社を倒すことだけを考えた。結果がついてきてうれしいです」と笑顔で振り返った。

 試合は同大が前半5分、相手陣深くでBK陣がボールを展開。CTB永富晨太郎(2年)が防御ラインを突破し、リオデジャネイロ五輪7人制日本代表バックアップメンバーのWTB松井千士(4年)へパス。松井が右ライン際で相手を交わし、先制トライを挙げた。

 5点を追う天理大は前半17分、フィジー人留学生のFBジョシュア・ケレビ(4年)が突破を見せ、最後はパスを受けたWTB井関信介(3年)が左隅に同点トライ。さらに同23分、SH藤原恵太(4年)のトライで勝ち越した。

 5-12と劣勢の同大は同36分にラインアウトモールを形成し、フッカー中尾湧馬(4年)がモールサイドを突いてトライ。ゴールも決まり、12-12の同点で折り返した。

 後半に入り、試合を動かしたのは天理大。2分、自陣でケレビが好タックルし、相手のミスを誘発した。こぼれた球をWTB久保直人(2年)が拾い、約75メートルの独走トライで勝ち越しに成功。さらに同20分、相手ゴール前でFWがスクラムを押し込み、パスを受けたケレビのトライとゴールで24-12とした。

 天理大は試合終了間際、途中出場のNO8ファウルア・マキシ(2年)のトライなどで突き放して試合を決めた。後半に地力を見せつけ、ライバル対決を制した。