日本ラグビー協会が日本選手権の大学の出場枠を来季から撤廃するよう検討していることが6日、分かった。日程を短縮し、19年W杯日本大会に向けた代表強化を目的としたスーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズの準備期間を確保するため。既に大学側には伝えており、21日の理事会で決定を目指す。19年W杯後に復活の可能性はあるという。

 日本選手権は63年度が第1回で、社会人と大学の優勝チームが一発勝負で争うシステムだった。両者の実力差が広がったことで、97年度からトーナメント方式に移行。近年は大会方式の変更が繰り返され、今季はトップリーグ(TL)の上位3チームと全国大学選手権の優勝校で行われる。

 日本協会は、2週間余りだったサンウルブズの準備期間を1カ月以上確保するため、来季は18年1月中旬に国内日程を終える。現行のままでは全国大学選手権と日本選手権が重なる可能性があり、大学の“撤退”が余儀なくされた格好だ。

 大学勢は87年度の早大を最後に優勝がない。ただTL勢だけの大会となれば、大学世代強化の側面が失われ、日本選手権としての存在意義を問われかねない。詳細な方式や名称変更の必要性も今後検討する。