8日開幕するフィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナルの前日公式練習が7日、フランス・マルセイユの本番会場で行われ、4連覇のかかる羽生結弦(22=ANA)がリンクで初めて滑った。

 確認したことの1つが、会場の構造と雰囲気だ。今季大事にしているのが、羽生の言葉で言う「コネクト」。演技を通じて、見ている人とより心を通わせ合うため、見え方、表現の仕方にこだわる。「この会場はNHK杯の時よりお客さんとの距離感が近い。むやみに表現して、ぐいぐい押しつけるのではなく、近いからこそこっちに引っ張ってくるような表現だったり、逆に押すような表現だったり、メリハリをつけていければと思いました」と独特の言い回しで狙いを語った。

 会場に合わせて、ジャンプ、ステップ、ステップの位置取りも微調整するという。「今日滑って大体イメージできたので、それを組み立てていければ」と演技の細かい部分まで、気を配っていることを改めて感じさせた。