今季4大大会初戦の全豪オープンが開幕し、世界ランク5位の錦織圭(27=日清食品)が45位のアンドレイ・クズネツォフ(25=ロシア)に5-7、6-1、6-4、6-7、6-2の逆転勝ちを収めた。

 苦しみながら、3時間34分の大熱戦を制した。試合直後のインタビューに、錦織は安堵(あんど)の表情で「なかなか出足がよくなくて、堅さがあった。足が動いてくれなくていいショットが打てなかった。最後はしっかり攻める意識を持ってプレーした。ファイナルセットはいいプレーができた。勝ててよかった」と振り返った。

 第1セットを奪われた後、錦織は持ち味の左右、前後へと相手を揺さぶるテニスで対抗した。それでも南半球に照りつける真夏の太陽。力強いショットを打ち込んでくるクズネツォフとの試合は激戦となった。第2、第3セットを奪い、そして勝負をかけた第4セット。粘る相手にタイブレークまで持ち込まれた。5-2とリードを広げ、あと2点で勝利という状況から追いつかれ、逆に8-6と奪われた。

 「気持ちをリラックスさせる必要があった」。迎えた最終セットは「マラソンマン」と称される、タフな錦織が地力を発揮。じりじりとリードを広げ、最後は相手のダブルフォールトで試合終了。耐久戦なら負けなかった。

 「タイブレークを取るべきだった」と反省の弁が口をつく。それでも期待される初の4大大会制覇へ、「この2週間楽しみたいです。大会も街も」と笑顔を見せた。

 2回戦ではシャルディー(フランス、世界ランク72位)と対戦する。