【メルボルン(オーストラリア)=吉松忠弘】世界99位の西岡良仁(21=ミキハウス)が、全豪初勝利を飾った。予選勝者のボルト(オーストラリア)に6-4、1-6、6-2、6-4で勝った。2回戦では同14位のバウティスタ(スペイン)と対戦する。

 勝たなければいけない相手にしっかり勝つことが、本当の強さだと西岡は言う。そのチャンスをきっちりとものにした。勝利の瞬間、両膝をついて両手を何度も突き上げた。「今日は負けられない相手。それにちゃんと勝てた」。15年の全米に続いて4大大会2勝目。全豪ではうれしい初勝利となった。

 昨年後半に利き腕の左ひじを痛め、12月は2週間ほどテニスから離れた。そのため、6月には60キロだった左の握力が、12月には40キロまで落ちた。トレーニングとリハビリで、単調な生活に「結構、うつになりそうだった」。フォームも少し変え、長くツアーで戦うための肉体改造も行った。

 昨年7月に、20歳で初のトップ100入り。ツアーからも次世代を担う新人の1人として取り上げられた。次戦は、同14位のバウティスタ(スペイン)が相手だ。「作戦をしっかり立てたい」。目指すは初の3回戦進出。今度は金星をつかみ取る番だ。