2大会連続6度目の優勝を目指すパナソニック(トップリーグ3位)がヤマハ発動機(同2位)にリベンジを果たし、29日の決勝(東京・秩父宮)進出を決めた。

 昨年8月のトップリーグ開幕戦では21-24と惜敗。夏の悪夢を吹き飛ばし、チームの成熟を見せつけた。ゲーム主将を務めたフランカー布巻峻介(24)は「(チーム状態が)だんだん上がってきている。いつも通りしっかり準備して、自信を持っていけるようにしたい」と決勝を見据えた。

 隙を逃さなかった。前半8分、相手ゴール前15メートル付近に蹴り込んだボールをヤマハ発動機SO太田尾がノックオン。自ボールスクラムを手に入れると、そのスクラム際を日本代表SH田中史朗(32)が突いた。絶妙なタイミングでパスを放ると、受け取った同WTB福岡堅樹(24)がトライ。ゴールも決まり、したたかに7点をつかんだ。

 12分には筑波大在学中のルーキーSO山沢拓也(22)が、相手防御ライン裏のスペースへキック。自ら拾い、サポートについていたCTB林泰基(31)のトライを演出した。鮮やかな2つの先制パンチで主導権を握り、前半で33-7と勝負を決めた。

 昨年8月26日に敗れたヤマハ発動機戦では、リーグデビューだった山沢が後半13分で交代した。再戦を前に「(8月は)何もできなかった。あの時の自分とは違うと思っている。自分のやれることをやり切って、しっかり勝ちたい」と意気込んでいた。宣言通りの快勝で、リーグ戦を含め12連勝。寒風吹きすさぶ1月に、パナソニックが仕上がってきた。