晴れやかな笑顔が飛び出た。仙台がSR渋谷に84-80で競り勝ち、17年のリーグ戦初白星を記録。日本人最多14得点の片岡大晴(31)は「勝って、みなさんにインタビューを受けたかった。勝つのはすごくうれしい」と「大晴スマイル」をさく裂させた。

 曇天を吹き飛ばした。昨年はリーグで12連敗を記録。しかし17年は天皇杯で準々決勝に進出するなど復調気配だ。最大の要因はベンチの明るさ。中心は片岡。「シンプルだけど大切なポイント。1人1人が声を出さないとと気づいた」と盛り上げる。この日も最大リード18点差を追いつかれ、残り14秒を切った時点で2点差と迫られたが下を向かなかった。「自分が引っ張っていけるように。伝染していったらいい」と笑う。

 仲間を思う。この日は主力の坂本ジェイが負傷でベンチ登録を外れた。「彼の分まで頑張らないと」と試合にかける思いは強い。今季は両手の手のひらには「12」の数字を記す。「仲の良い寒竹くんがケガをして、彼の分までと思いを込めている」と昨季までB2岩手の主将を務めた寒竹隼人の気持ちも込める。

 新年の書き初めにしたためたのは「刻苦勉励(こっくべんれい)」。「31歳でベテランと呼ばれるようになってくるけど、もう1度体が苦しくなるまで努力する」と誓いを立てた。まずは今日22日の連勝へ「12連敗があったから今がある。結果を求めてやっていきたい」と意気込む。苦難の昨年から躍進の年へ、仙台には太陽がいる。【島根純】