世界ランク5位で第5シードの錦織圭(27=日清食品)が、同17位で第17シードのロジャー・フェデラー(35=スイス)にフルセットで敗れ、3年連続の8強入りを逃した。

 第1セットの立ち上がり、錦織は調子の出ないフェデラーを攻め立て第1、3ゲームをブレーク。セット中盤からはフェデラーが盛り返し、タイブレークまでもつれたがなんとか錦織が先取した。

 第2セットからはフェデラーが本領を発揮した。強烈なサーブと、緩急を織り交ぜたラリーでほんろう。錦織は1度もブレークできず、2、3セットを連取され、逆転を許した。

 第4セットでは錦織の我慢が光った。10分を超えた第4ゲームで、2度のブレークポイントをしのぐなど踏ん張ってキープ。直後の第5ゲームをブレークし、最終セットまで持ち込んだ。最終セット、錦織は自らのミスで崩れ、第2ゲームをブレークされる。第3ゲーム後には、メディカルタイムアウトを取り、左わき腹から臀部にかけてのマッサージを受けた。満身創痍の戦いだったが、フェデラーにそのまま押し切られた。

 この日は同じ4回戦で世界1位のアンディ・マリー(29=英国)が敗退。同2位のノバク・ジョコビッチ(29=セルビア)も2回戦で敗れており、錦織にとっては初優勝へ大きなチャンスだったが、「元世界王者」フェデラーが壁となり立ちはだかった。