20年東京五輪を目指すスポーツクライミングのメダル候補たちが23日、今季開幕戦のボルダリング・ジャパンカップ(28、29日、東京・代々木第2体育館)に向けて会見した。

 12回目を迎える同大会は、スポーツクライミングの1種目でロープを使わず突起物のある5メートルの壁を登るボルダリングの日本一決定戦。同種目世界王者の楢崎智亜(ともあ、20=TEAM au)は「日本一になったことがないので、満足できるパフォーマンスをして優勝したい」と話した。

 昨年9月の世界選手権をアジア人で初めて制し、全7戦の同種目W杯でも年間王者に輝いた楢崎は「験かつぎは青いボクサーパンツをはくこと」。熱くなりすぎず、冷静に登ることを目指して話した。昨年急成長で世界のトップに就いたものの、この大会では15年の3位が最高。昨年W杯年間2位でこの大会で連覇を目指すライバルの藤井快(こころ、23)に挑む。

 女子で4回のW杯総合優勝を誇る第一人者の野口啓代(27)は「大会前に赤いネイルをする」のが験かつぎ。5年ほど前から続けているが「成績がいいので、今回もやりました」。過去11回の大会で10回優勝。若手の成長も著しく「ベテランと呼ばれるようになってしまった」と苦笑いしながらも「ベテランの意地をみせます」と11回目の日本一を目指して話していた。